今、自分は転機の真ん中にいると感じたことはないだろうか。
転機(トランジション)、つまり人が人生で遭遇する出来事や直面する課題を乗り越えていくことで、次のステージに移行していくことができる。
シュロスバーグ(キャリアカウンセリングの理論家・実践家)は、「転機や変化は予測できるものでも、人生の途上でだれもが共通して遭遇する出来事でもない。人それぞれがその人独自の転機を経験している」と言うけれど、まったくそのとおりだと思う。
外から見ているだけではわからないけれど、きっとみんな、それぞれ何らかの転機を経験するときがあるのだろう。
あ、今わたしのターニングポイントだ。
そう思ったとき、誰かに、あるいは何かにすがりたくなることもある。
誰かに自分の向かう先を決めてほしいと思うこともある。
向かった先の未来がわかれば、こんなに楽なことはないのにと思うこともある。
だけど、自分の人生はやっぱり自分だけのもの。
決めるのも、歩くのも自分。
豊かに結んだ実を得るのも、へとへとに疲れて遠回りするのも、やっぱり自分。
それでも、曖昧できらびやかな誘惑を避けて、自分の足で立とうとする人を応援したい。
自分でこの道を歩きたいから、自問自答している人を応援したい。
「転機を応援する」とは、自分の足で立つときの杖となることなんだと思う。