五月にかならず催されるのが「あやめ香」。
源頼政は、鳥羽上皇の奥さんであるあやめ御前に恋をする。
筆まめな彼は、なんと三年間も手紙を送り続ける。返事はもらえないまま。
ある日、鳥羽上皇とあやめ御前が一緒のところに頼政は居合わせてしまう。様子のおかしい頼政を見て、上皇は勘付く。
あやめ御前に問いただす上皇。しかし彼女は恥ずかしがるばかりで何も言わない。
上皇は頼政に告げる。
本当にあやめを愛しているなら、どんなに背格好の似ている女性の中にあやめを混ぜても、見つけられるはずだと。
この中からあやめを見事見つけられたら、おまえにあげよう。
頼政の前には、背格好の似た女性が五人(別の説では十人)、御簾の中で、扇で顔を隠している。
まったく判別のつかない頼政は茫然自失。頼政ピンチ!
さあ、このあと頼政とあやめの恋はいずこへ・・・